NVIDIA Kumo、学習不要で関係データ予測が教師ありMLを上回る
NVIDIAは本日、リレーショナルデータベースに直接適応する事前学習済み基盤モデルKumo Relationalを公開した。同モデルは、ユーザー、注文、商品などテーブル間の関係と時間変化を保持したまま、離脱、需要、不正などの事象を予測する。ユーザは予測対象を予測クエリ言語で記述し、モデルは最大1万件の歴史的例を文脈として参照する。タスク固有の訓練、特徴量設計、テーブルの平坦化は不要で、複数テーブルを保持したまま単一の推論で結果を出す。設計では、テーブル内で行と列を関連付けるアテンション、外部キーを介してテーブルを横断するグラフベースのアテンション、文脈例を跨ぐアテンションを使い、時間境界でデータリークを防ぐ。事前学習は、実世界のデータを模した合成リレーショナルデータベースで行う。評価では、RelBench、SAP SALT、4DBInfer の15データベース、41タスクで、監督型関係学習モデルや熟練者による勾配ブースティング木パイプラインを上回った。SAP SALTではAutoGluonのアンサンブルを平均相互順位で8%上回り、ファインチューニングでは16%まで拡大した。RelArenaの精度と速度の比較では、最高精度モデルと同等水準を約430倍高速に実現し、パレート最適に位置した。最大5000億行規模のデータに対応し、NVIDIAのGPUネイティブなオープンソースライブラリとNIMとして提供する。開発者やエージェントは、構造化データ上の将来予測を問い合わせとして呼び出せる。一方、関係や時間変化が弱いタスク、大規模学習データが有利なタスク、参照関係が遠いクエリでは、文脈選択やファインチューニング、既存の監督学習が有効な場合もある。企業は、従来型MLパイプラインを置き換えることで、より迅速に予測アプリケーションを開発できると期待される。
