AI建設受注支援Cascade、350万ドル調達
建設・アーキテクチャ・エンジニアリング(AEC)分野向けのプロジェクト獲得支援プラットフォーム「Cascade」が、350万ドルのシードラウンドを調達した。本投資にはアンドリーセン・ホロウィッツのSpeedrunプログラム、Ada Ventures、Snowball VCが参加している。同社は2025年に創業し、米国内の建設企業を対象に事業を展開している。 共同創業者のハニア・ジア氏とジョアナ・フェレイラ氏は、建設業界における受注プロセスの非効率さに着目した。米国の建設企業は、連邦・州・地方自治体ごとの個別ポータルへの手動アクセスが必要であり、案件情報の収集に多大な労力と時間を要していた。この断片化された情報環境は、確実なプロジェクト獲得を困難にする構造的な課題となっていた。 Cascadeは、これらの課題を人工知能で解決する。プラットフォームは行政機関および民間契約からデータを収集し、過去の入札結果や契約傾向を分析することで、各企業にとっての落札確率を予測する。また、新たな補助金発表や大型インフラ計画といった市場シグナルを監視し、潜在的な発注先や提携パートナーを特定する。ユーザー企業は自社の強みに合ったプロジェクトを優先的に選択し、戦略的な営業活動を開始できる仕組みだ。 創業当初からアンドリーセン・ホロウィッツの支援プログラムに参加しており、その可視性と評価が初期顧客開拓に寄与した。現在では、ニューヨークの主要空港の建設、高級ホテル開発、データセンター事業に関わる大手企業と契約を締結している。既存の入札支援ツールと比較し、顧客の成約フィードバックを継続的に学習させることで予測精度を高める設計を強みとしている。 今回調達した資金は、市場展開の強化、業界イベントへの参加、およびエンジニアリングチームの拡大に充てられる。Cascadeは、インフラ整備が活発な米国市場を起点に、建設業界の受注プロセスをデータ駆動型へ転換させることを目標としている。
