元Nvidia幹部、AI支援ネットワーク「EverGreen」設立
NVIDIA元幹部らが中心となり、AIスタートアップ支援を目的とした元従業員コミュニティ「EverGreen」が2025年3月に正式発足した。元副社長グレグ・エステス氏、ジェフ・ブラウン氏、製品開発幹部らが発起人となり、NVIDIA元従業員約3万人から構成される広範な基盤を母体としている。 EverGreenの主要ミッションは、NVIDIAの技術と連携するスタートアップ企業への投資と戦略的助言である。投資対象は直接競合を排除し、インフラ、開発者ツール、ロボット工学などに特化。資金運用は従来のVCファンドとは異なり、単一プールを形成せず個別案件を審査した上でメンバー各人が自主的に出資するネットワーク型モデルを採用。これまでに元研究者設立のセキュリティAI企業やGTC基調講演で言及された軌道計算プラットフォームへの出資実績を上げている。 設立背景には、NVIDIAでの成功体験を次世代の技術革新へ還流させたい発意がある。エステス氏はかつてInceptionプログラムを率い4万社以上の支援に携わった経験を基に、知識承継と投資を両立させるプラットフォームの必要性を強調。また、巨額報酬を得た幹部の早期退職説に対し、多くの優秀人材が仕事への情熱と社内での成長機会を求めて留任していると反論し、同社の留任意欲の高さを浮き彫りにした。 同コミュニティはNVIDIAとの正式な関連組織ではないが、発足前に社内上層部と協議し補完関係を明確化している。NVIDIAの投資部門「NVentures」に対し早期段階のデールフローを提供するとともに、提携企業への技術アクセスを促進するブリッジ役を果たす予定だ。技術大手のアラムナイコミュニティ化が進展する中、AI特化型ネットワークとしてスタートアップ生態系への影響力を強化。出資金額よりネットワークの接続性そのものを価値と位置づける運営手法が、次期AI産業の成長インフラとしてどのような展開を見せるか注目される。
