銀行 CEO が AI クローンで決算発表、OpenAI と提携
カスタマーズ銀行のサム・シドゥー最高経営責任者(CEO)は、4 月 26 日(金)に開催された第 1 四半期決算報告会の一部で、自身が口頭で発言しているのではなく、AI クローンが代読したと発表しました。これは米国上場企業における決算報告会での異例の事例とされ、同銀行が人工知能(AI)の導入を急ピッチで進める姿勢を示す意図的な演出でした。シドゥー氏はこの動きの背景に、スタートアップや中小企業を対象にした同行が、AI を活用したデジタル労働力の導入によって業界を先導するとの戦略があると説明しました。この発表に伴い、カスタマーズ銀行は OpenAI との長期パートナーシップ契約を結んだことが確認されています。OpenAI はエンジニアを同行に配置し、融資業務や顧客オンボーディングの自動化を支援します。この取り組みは、同銀行が従来の数週間かかっていた融資プロセスを数日に短縮するなど、コア業務の自動化を通じて効率化と収益性向上を目指すものです。シドゥー氏は、このプロジェクトにより効率比を現在の約 49%から来年には低 40 年代へ改善し、投資家と顧客の双方に利益をもたらすと期待を表明しています。同銀行は、今後 6 から 12 ヶ月以内に融資、預金、決済などの分野で AI エージェントの導入を計画しており、複雑な商用融資の完了時間を 30 から 45 日から約 7 日へ、新規口座開設にかかる時間を 1 日以上から 20 分未満へ短縮する目標を掲げています。大規模銀行と比べれば資産規模は小規模ですが、規制のハードルが相対的に低いため、小規模・中規模銀行の方が AI 導入の柔軟性が高い点を強みとして位置付けています。既に同行は、ソフトウェアコードの半分を AI が執筆しており、年間約 2 万 8,000 時間を節約し、約 15 人の雇用を抑制する効果を上げています。OpenAI 側は、この提携が地域銀行の新基準を確立し、将来的には他の金融機関向けにも展開可能な企業ソリューションを共同で開発する機会となると評価しています。両社は単なるソフトウエア契約ではなく、相互にリソースを出し合って新ツールの構築に取り組むことで、規制当局の懸念であるリスク低減にも貢献することを目指しています。
