Nvidia の 4 兆 9000 億ドル帝国に Google・Amazon が課題
グーグルとアマゾンの両社は、AI 業界の長期的な支配を築いている英伟達(Nvidia)に対して、自社開発のチップを直接顧客へ販売する方針を明確に示しました。これにより、両社はいずれも Nvidia の最大の顧客から最大の競合へと変貌する可能性が高まっています。アマゾンの CEO アンディ・ジャシー氏は株主向けの手紙および決算電話会議で、現在の AI 開発の多くは Nvidia チップで行われているが、新たな転換期が始まったと述べました。同社は今後数年のうちに、自社クラウドを離れて「Trainium」チップを直接販売する可能性が高いと明言しました。グーグルはさらに踏み込んだ動きを示し、CEO スンダール・ピチャーイ氏が今年中に、特定の顧客向けにデータセンターに納入する「TPU」チップの供給を開始すると発表しました。ただし、これらの販売からの収益の大半は 2027 年までに実現する見込みです。グーグルはすでに限られた数の供給契約を結んでおり、同社の半導体事業は将来の chip 開発を資金面から支える原動力となるでしょう。アナリストによれば、50 万個の TPU チップが販売された場合、2027 年にグーグルに約 130 億ドルの追加収益をもたらす可能性があると試算されています。Nvidia 株はこれらの発表を受け、木曜日に 4% 以上下落しましたが、同社はコメントを控えています。業界分析家の見解では、Nvidia が確立した強固なハードウェア、ソフトウェア、サポートのエコシステムを打破するのは簡単ではありません。アマゾンやグーグルが販売を始めたとしても、企業向けに教育やサポートといった付加価値を提供する必要があるとの指摘もあります。また、両社のチップは自社のデータセンター向けに特別に設計されており、汎用的な採用を促進する上での課題も残っています。しかし、AI 業界は単一のベンダーに依存せず、複数のサプライヤーからチップを調達する方向へ多様化しており、インフレーションコストを削減できるカスタムシリコンの需要が高まっています。グーグルはトレーニング済みのモデルを実行する推論処理に特化した新しい TPU 芯片を発表するなど、市場の変化に対応しています。アナリストは、この動きが AI チップ市場の多様化を加速させ、クラウドプロバイダーの Nvidia 依存度を低下させる「不可逆的な変化」であると評価しています。このプロセスには数年を要する見込みですが、グーグルとアマゾンの戦略は、AI ハードウェア業界の構図を大きく変える要因となるでしょう。
