30カ国調査、低所得国のデジタル健康情報リテラシーが高いと判明
30 カ国 3 万 1000 人の成人を対象とした大規模調査により、デジタル健康リテラシーが中低所得国で最も高く、高所得国で最も低いことが判明しました。この発見は、国家の富裕度が必ずしも優れたデジタルスキルや健康情報の信頼性につながらないという従来の仮説に挑戦するものです。この研究は、ニューヨーク市立大学公衆衛生大学院を筆頭とし、バルセロナ世界保健研究機関やアラバマ大学などと共同で行われ、Nature Health に掲載されました。調査では、医療従事者を信頼できる情報源と回答した人が最も多く 40.7%を占め、続いて複数の情報源による検証が 31.2%でした。政府機関を信頼する人は 21.6%に留まり、家族や友人を信頼源とするのは 6.5%のみでした。ロシアでは医療従事者を信頼する割合が 14.6%と極めて低かったのが特徴的です。一方、AI 生成の健康情報への受容度も国によって大きく異なり、世界平均では 58.3%が受け入れる可能性があると回答しましたが、中国やインドなどでは 75%を超え、カナダや日本などでは 50%未満にとどまりました。若年層や高等教育を受けている人ほど AI 生成コンテンツへの受容度が高い傾向が見られました。また、情報を受け取る媒体や形式の好みも世代や国によって明確な差がありました。テキストと画像を組み合わせる形式が世界的に最も好まれていますが、エジプトやインド、パキスタンでは動画形式の支持率が高く、18 歳から 29 歳の若年層は SNS を主要な情報チャネルとして利用する傾向が 36.1%に達しましたが、60 歳以上の高齢者は 10.6%と低く、代わりにクリニックのパンフレットなど医療現場由来の媒体を多用することが分かりました。調査結果から、高所得国の機関主導のコミュニケーション戦略をそのまま適用するのではなく、地域や世代に合わせて情報の明瞭さ、出所の透明性、形式の多様性を考慮する必要があることが示唆されました。調査は 2025 年 8 月 29 日から 9 月 8 日にかけてオンラインで行われ、各国の人口構成に基づいた抽出法が採用されました。
