xAI、幹部続出離脱で再編へ 安全対策の欠如と方向性の不透明さが背景
Elon Muskが率いるAIスタートアップ「xAI」で、数日間にわたり複数の共同創業者および社員が相次いで退社している。過去数日間で、共同創業者のYuhuai(Tony)Wu氏とJimmy Ba氏がそれぞれ「次の章へ進む時が来た」と表明。これにより、当初の12名の共同創業者から半数以上が不在となり、企業の基盤が揺らぐ状況となっている。多くの元従業員がX(旧Twitter)で退社を発表し、中には自身のAIスタートアップを立ち上げる者もいる。 xAIは、SpaceXとX(旧Twitter)と同グループに属しており、先週のSpaceXとの合併発表後、1兆2500億ドルという高額評価が報じられ、Muskは「宇宙ベースのAIデータセンター」や「地球およびその外での最も野心的な垂直統合イノベーションエンジン」を計画していると発表。内部ミーティングでは、月にAI衛星工場や都市の建設も検討されているとされる。 しかし、こうした計画の一方で、社内では不満が広がっている。元従業員の1人は、安全性を軽視し、NSFW(成人向け)コンテンツの開発に注力する姿勢に失望していると語り、「安全チームは実質的に消滅した。CSAM以外の安全審査はほとんどない」と指摘。Muskが公開した組織図にも、安全チームの存在は確認されない。 また、開発プロセスの非透明性も問題視されている。意思決定は社内全員参加のXグループチャットで行われ、Muskが直接関与。成果物のリリースも「人間によるレビューなし」で進むことが多く、社員は「黙ってMuskの指示に従う」ことで生き残ると語る。結果として、競合企業と似たような開発を繰り返し、「根本的な進歩」が見られないという声も出ている。 一部の元従業員は、既存のAI開発が「同じことを繰り返すだけ」で退屈だとし、自らの創造性を発揮するため独立を決意。Nuralineや他の新興AI企業の設立も報告されている。Muskは、xAIを「Grokメイン・ボイス」「コーディング」「イメージ(画像・動画)」「Macrohard(企業の完全デジタルエミュレーション)」の4部門に再編する方針を示したが、社内での信頼回復には至っていない。
