RNA治療薬のナノキャリア設計を加速する統合型計算フレームワークが開発
ミュンヘン大学(LMU)薬物送達学講座のオリビア・メルクェル教授が率いる研究チームが、治療用RNAの送達に向けた新しい高分子材料の開発を加速する統合型計算フレームワークを世界で初めて構築した。このプラットフォームは、分子動力学(MD)シミュレーションと機械学習(ML)を統合し、RNAナノキャリアの設計プロセスを大幅に効率化した。従来、高分子材料の選定には膨大な実験と時間が必要だったが、今回の手法では、シミュレーションで得られた分子レベルの挙動データをMLが学習し、性能が優れた候補材料を迅速に特定できる。このアプローチにより、RNA医薬品の開発における材料探索のコストと期間が短縮され、臨床応用への道が開かれる。メルクェル教授は、この成果を「核酸医薬品の未来を支える基盤技術」と位置づけ、ミュンヘン核酸医薬品クラスター(CNATM)の共同スポークスパーソンとして、次世代医療への貢献を強調している。
