エミリー・ブラント、AI異星人の声拒否
スティーブン・スピルバーグ監督の最新SF作品「Disclosure Day」で主演を務めるエミリー・ブラントは、異星人の発声にAIを使用する提案を拒否し、有機的な録音手法で役作りを行った。プロモーションツアー中、監督からAIによる音声処理を提案されたブラントは独自の音響実験を継続。浴室などでクリック音、ハミング、モールス信号を組み合わせた声を録音・提出し、最終的にスタジオで多層に重ね合わせた。監督が求める「数学的だが過度に不気味でない」音響デザインを達成した。 本作の公開を契機に、ハリウッドにおけるAI導入の是非が再燃している。効率化とコスト削減を目的にAI活用を進める動きがある一方で、俳優の職の代替や無断利用、芸術的評価の低下を懸念する反対論が強い。ブラントも過去の実績でAI技術に懐疑的であり、2025年9月にはAI生成俳優の出現に警戒感を示し、人間性の希薄化を警告。同年4月にもAI技術を「突くべき怖い泡」に例え、家庭生活への潜在的リスクを指摘した。 業界全体でも、マシュー・マコノヒーやテイラー・スウィフトらが自身の顔立ちやフレーズの特許出願を進め、デジタル時代の知的所有権保護に動いている。ブラントの実践は、技術革新が加速する現代において、人間の身体的・創造的アプローチが依然としてコンテンツ制作の核心であることを浮き彫りにした。
