AIと3D腫瘍オルガノイドが抗癌薬を迅速発見
UCLAヘルス・ジョンソン総合がんセンターは、3Dバイオプリンティングと人工知能(AI)を統合し、がんオルガノイドへの薬剤応答を高速に監視する新プラットフォームを開発した。2026年に学術誌「Nature Protocols」で公開された本手法は、圧出式バイオプリンティングで患者由来の3次元腫瘍オルガノイドを生成し、ラベルレス定量位相差顕微鏡による連続画像計測と深層学習を用いた自動解析ワークフローを構築する。染色や破壊的 assay を不要とする設計により細胞挙動への干渉を最小限に抑え、数千規模のオルガノイドにおける単一単位レベルの増殖動態と薬剤感受性をリアルタイムで定量化する。 同センターのマイケル・テイトル教授は、本システムが従来の集団平均評価を凌駕し、治療反応の個体差や希少な耐性腫瘍集団の検出を可能にすると指摘する。臨床応用では、治療開始前に患者固有のオルガノイドを用いて薬剤スクリーニングを実施し、個別のがん種や難治性がんに対する最適治療を予測するパーソナライズド医療の実現が期待される。同プラットフォームは生物学的再現性と高スループット処理を両立し、次世代のがん創薬および臨床治療戦略の革新に寄与する。
