NVIDIA CEO HuangがDGX Sparkの批判に直接対応、社内メールで明らかに
Nvidiaの創業者兼CEOであるジェンセン・ファン氏が、昨年末に発売された開発者向けAIデスクトップシステム「DGX Spark」のユーザーからの批判を受け、内部メールで直接対応に乗り出したことが明らかになった。このメールチェーンはBusiness Insiderが入手した情報に基づくもので、同社が新製品の評価リスクに対応する仕組みを浮き彫りにしている。 DGX Sparkは、データサイエンスや医療分野でのAI開発を目的としたパッケージ化された開発プラットフォームで、ファン氏自身も「開発者にとって究極のプラットフォーム」と位置づけていた。しかし、発売後、ソフトウェアの安定性やパフォーマンスの問題が指摘され、特にアストラゼネカのジェスティン・ジョンソン氏がLinkedInに投稿し、性能は満足だがソフトウェアのバグが深刻だと訴えた。この投稿が内部メールに共有されると、ファン氏が即座に反応。「X(旧Twitter)で『修正します』と発信しろ」と指示した。 その後、同社エンジニアはジョンソン氏に連絡し、CUDAのバージョン不一致が原因であることを確認。問題の多くは解決されたと報告された。さらに、医療研究を目的にDGX Sparkを購入した研究者クリストファー・コウジオス氏も、ソフトウェア互換性の問題でシステムが使えない状態に陥り、サポート依頼から38時間後に自動返信しか得られなかったと訴えた。これに対し、同社は迅速に対応し、修正を実施。コウジオス氏はその後、Nvidiaの対応速度に驚き、「33年間のテック企業経験の中で、これほど迅速な対応は初めて」と称賛した。 内部では、Redditやフォーラムなどでの批判をリアルタイムで監視する「ソーシャルリスニングキャンペーン」も展開され、主要な批判者に直接対応する体制が整っていた。アナリストのアンシェル・サグ氏は、Nvidiaがゲーム分野での長年の経験から、ユーザーフィードバックへの対応力が高く、特にファン氏が「手をかけた」姿勢を貫いていると分析。一方、RedMonkのケイト・ホルテホフ氏は、経営陣の介入は誠実さを示す一方、反応が防御的と受け取られればブランドリスクも伴うと指摘。 このように、Nvidiaは製品の初期段階での課題に対し、CEOが直接関与する「高密度な対応体制」を採用しており、それが信頼回復につながっている。ただし、こうした対応が常に成功するとは限らず、今後の評価が注目される。
