SpaceX 報酬、火星都市開発に依存
イーロン・マスク氏が率いるスペース X は、最高経営責任者(CEO)の報酬パッケージにおいて、火星に人口 100 万人規模の定住都市を建設することを条件に含めるという前代未聞の策を打ち出しました。同社が提出した S-1 申請書によると、ボードはマスク氏に対し、時価総額目標の達成に加え、火星での人類の定住という科学的にも極めて野心的な目標を両立させた場合にのみ、行使権が与えられる 10 億株のパフォーマンスベースの制限付き株式を付与することを承認しました。この報酬は 15 の等しいスライスに分けられ、各スライスの行使には特定の市場時価総額目標と、火星への都市建設という二つの条件を満たす必要があります。つまり、同社の価値が上がっただけでは報酬は得られず、実際に火星への移住を実現しなければなりません。試算によると、時価総額が 15 兆ドルに達すればこの報酬は約 1,170 億ドル、最高の目標である 75 兆ドルに達すれば約 5,830 億ドルに達する可能性があります。これとは別に、轨道データセンターの構築など別の目標に関連して約 3,020 万株の報酬も提示されています。現在の価値は同社の将来の株価次第で確定できませんが、IPO 時の評価額が 2 兆ドルに達するとの報道もあり、仮に達成されればテスラでの報酬計画を超える規模となります。スペース X の申請書は、ボードが報酬を承認したのが 2026 年 1 月 13 日であり、その後 AI 企業 xAI との合併を経て時価総額目標が調整されたことを明記しています。また、マスク氏が現在保有する株式数は 8 億 4,950 万株の A 株と 55 億 5,700 万株の B 株であり、これには既に発行された制限付き株式やオプション行使権も含まれています。ただし、申請書には火星都市がどの時点で認定されるか、居住期間の要件など、具体的な運営上の基準は明記されておらず、これらは今後の課題となっています。この報酬案は、シリコンバレーで一般的に見られる業績連動報酬の概念を、文字通り地球外での「月面飛行(ムーンショット)」へと拡張した画期的な例と言えます。
