AIインフラの巨額投資激増、Nvidia・Microsoft・Oracleが主導するデータセンター競争の行方
AIブームを支えるための巨額インフラ投資が世界中で進行している。Nvidiaのジェンセン・ファンCEOは、2030年までにAIインフラに3〜4兆ドルが投じられると予測。その中でも特に注目されるのは、Meta、Google、Microsoft、OpenAI、Oracle、Nvidiaといった企業による大規模な投資と提携だ。 2019年にMicrosoftがOpenAIに10億ドルを投資し、Azureを唯一のクラウドプロバイダーとする契約を結んだことが、現代のAIブームの火種となった。その後、Microsoftの投資は約140億ドルにまで拡大。しかし、2024年にはOpenAIがMicrosoftの独占的利用をやめ、他のプロバイダーとの協業も視野に入れる方針に転換。これにより、Microsoftも独自の基礎モデル開発を加速させ、OpenAIとの関係は一層独立化している。 Oracleは2025年6月、OpenAIとの300億ドル規模の5年間の計算リソース供給契約を発表。これは同社の前年全収益を上回る規模で、株価は急騰。さらに同年9月、同社は2027年から開始される300億ドルの超大規模契約を発表し、AIインフラの主要プレイヤーとしての地位を確立。一方、Nvidiaは自社のGPUを直接OpenAIやxAIに提供する形で、100億ドル規模の投資を実施。これにより、GPUの供給不足が長期化し、価格高騰を引き起こす構図になっている。 Metaは2028年までに米国内で6000億ドルをインフラに投資すると発表。2025年上半期だけで300億ドルを追加支出。そのうち100億ドルはGoogle Cloudとの契約に使われ、さらにLouisianaとOhioに合計5ギガワットの計算能力を持つ2つの巨大データセンター「Hyperion」と「Prometheus」を建設中。これらは原子力や天然ガスで駆動され、環境への影響も懸念されている。 また、2025年1月、トランプ政権下でSoftBank、OpenAI、Oracleが5000億ドル規模の「Stargate」プロジェクトを発表。しかし、資金調達の不透明さや合意形成の遅れから、実行は遅れ、現在はテキサス州で8つのデータセンター建設が進行中。 2026年の資本支出(Capex)予算では、Amazonが2000億ドル、Googleが1750億〜1850億ドル、Metaが1150億〜1350億ドルを計画。全体で約7000億ドル規模に達する。こうした巨額投資は、企業の将来に不可欠とされる一方、債務増加と投資家の不安を招き、AIブームの持続性が問われる状況にある。
