GM、2028年発売の電動SUVで「目を離しても運転」を実現へ
GM(通用自動車)は、2028年に発売予定の電気SUV「カデイラック・エスカレード・IQ」に、手と目を離しても運転できる「エイズ・オフ・ドライブ」機能を搭載すると発表した。同機能は、地図が整備された高速道路でのみ利用可能で、運転手が車内での読書やメッセージ送信など、自由な行動が可能になる。ダッシュボードとサイドミラーに青緑色のランプが点灯し、運転モードの切替を知らせる。この技術は、レーダー、カメラ、LiDARによる感知と、実走行データで学習した意思決定モデルによって支えられている。 GMは、2025年までに全車種に統合型コンピューティングプラットフォームを導入し、2025年には搭載車にGoogleのGeminiAIチャットボットを導入する予定。将来的には、車両の状態や個人の好みに合わせたカスタムAIを構築する計画を掲げており、食事の好みに基づいたレストラン提案や、メンテナンスの早期警告なども可能になる。 この発表は、米国電気自動車(EV)市場の急落と重なり、2023年10月にEV税額控除が終了した影響で需要が下落。GMはこの影響により、第3四半期に16億ドルの損失を計上。EV工場や設備の価値下落、サプライヤー契約の解除コストが主因とされた。しかし、GMはEVを「今後の方向性の柱」として堅持。2035年までに全車種の電動化を完了する計画を維持している。 GMは2017年に「Super Cruise」で世界初の手放し運転を実現。しかし、2023年に自動運転タクシー事業「Cruise」が歩行者を引きずる事故を起こし、規制当局への虚偽報告が発覚。その後、事業を中断し、現在は個人向け自動運転技術に集中している。今回の新機能は、そのSuper Cruise技術を基盤としている。 Teslaも同様にフル自動運転技術の拡張を進めているが、事故や訴訟、リコールなどの問題が続いており、GMは信頼性を強調。同社の最高製品責任者であるSterling Anderson氏は、Tesla時代にAutopilotチームを率いた経験を持つ人物で、技術的実績も評価されている。 GMは「AIが欲しいときに運転を、必要なときに会話する、そして日々学び続ける」とし、自動車のAI化が新たな転換点になると述べている。
