ジェネシスAI、頭足なしロボット発表
米RoboticsスタートアップのGenesis AIは新型汎用ロボットEnoを発表した。頭部や下肢を省略し、車輪と折りたたみ式3パネル胴体を備える本機は、エネルギー効率と安定性を優先した非人間型設計だ。CEOの周憲氏は、年内に数十台の製造を開始し、製造業や物流拠点、研究所向けに小規模配備すると明らかにした。家庭用展開は技術成熟と安全性の確保のため3〜5年後を想定している。 競合企業が人間型ロボットの開発に注力する中、Genesis AIは静かなるインテリジェンスを掲げ、不気味さを排除した無機質な外観を維持する。制御中枢には自社開発のGENEモデルを採用し、タスクの動的分解と環境変化への適応を実現する。透明性確保のため胴体画面に処理プロセスを表示する機能も搭載した。 同社は2025年初頭に設立され、Eclipse VenturesやKhosla Ventures、元Google CEOのエリック・シュミットから1億500万ドルの資金調達を行った。ハードウェアからシミュレータ、AIモデルまでを一貫して開発するフルスタック戦略を採る。データ収集においては高価な遠隔操作から離れ、指先動作と触覚を記録するワイヤレスグローブを活用し、専門家の技量を低コストでスケーラブルに学習させるアプローチを推進する。 汎用ロボット市場ではFigureやTesla、Boston Dynamicsなどが実証を進めるが、Genesis AIは産業用での実用化を最優先する。周氏は、家庭導入には安全基準の確立や極端なケース対応が不可欠だと指摘し、段階的な市場浸透を図ると述べている。本機の発表は、物理世界でのAI展開をめぐる競争に新たな設計思想とデータ収集枠組みを提示した。
