新AIが透明性・計算効率向上で脳疾患スクリーニングを支援
成均館大学インフォラボのタメル・アブハメド教授らは、四次元機能的磁気共鳴画像法データを解析する新たなビジョンTransformer「4D fMRI CrossFormer(4DfCF)」を開発し、IEEE Journal of Biomedical and Health Informaticsに発表した。fMRIは空間的活動と時間的変化を同時に記録するため解析が複雑であるが、4DfCFは両軸を統合処理し脳領域間の多規模関連性を学習することで、神経疾患スクリーニングの効率化を実現した。 本手法の核心的価値は説明可能なAI技術の導入にある。モデルは疾患の有無を判定するだけでなく、予測に寄与した脳領域を可視化する説明マップを生成し、臨床医が判断根拠を検証するための補助証拠を提供する。ベンチマーク評価ではアルツハイマー病データセットにおいてF1スコア96.28%を達成し、比較モデルを大幅に上回った。また、別データセットでの事前学習が新しいタスクの学習速度と精度向上に寄与することから、汎用的な再利用型医療AIモデルへ展開可能な可能性も示した。 計算リソース面でも主モデル約1034万パラメータ、小型版約418万パラメータと軽量に設計され、大規模神経画像処理に必要な演算コストを削減。病院サーバーや研究基盤への実装を現実的なものとした。今回の成果は高精度のみならず、透明性・効率性・スケーラビリティを兼ね備えた次世代医療AIの基盤となる。研究データ段階であるため臨床検証は必要だが、医師の専門的判断を支援する信頼性の高い補助診断システムの確立に大きく寄与すると期待されている。
