AI解析、気候変動が鳥類進化を加速
米国ミシガン大学とニューヨーク大学の共同研究チームは、人工知能を活用し、スズメ目鸟类の進化が気候変動期と一致して急激な多様化を起こしたことを明らかにした。研究結果は学術誌Nature Ecology and Evolutionに掲載された。 研究チームはAI画像解析ツールSkelevisionを用い、博物館収蔵の約1万5千点の骨格標本を自動計測した。統計モデルbifrostによって全身形態の進化過程を推定した結果、約4500万年前から存在するスズメ目は、約3500万年前の地球規模冷却期に形態進化が加速し、約1500万年前に減速期が訪れた。これは、気候や生態的環境に対応したパルス状の進化パターンを実証するものだ。 研究者らは、進化速度が緯度や季節温度差と相関することを全球データで確認した。気候変動の激しい地域ほど形態進化が速い傾向を指摘し、環境変動が生物の形質に与える長期的影響の再評価を呼びかけた。 本調査は、博物館コレクションの科学的価値とAI解析の融合が、現代生物の進化史解明に有効であることを示した。気候危機の時代において、過去の気候変動と生物進化の定量関係を探ることは、今後の生態系変化予測に不可欠な基盤を提供する。
