アンソニック、2028年に700億ドルの売上を目指す API事業と企業向け戦略が成長の鍵
米アントロピック(Anthropic)は、2028年までに最大700億ドルの売上高と170億ドルの営業キャッシュフローを達成する見通しである。この成長予測は、同社のビジネス向けAI製品の急速な採用に支えられている。先月、ロイターは同社が来年、年間売上高を2倍以上、場合によってはほぼ3倍にまで拡大する可能性があると報じた。2025年末までに90億ドルの年間契約売上(ARR)を達成する目標を着実に進めており、2026年には200億~260億ドルのARRをめざしている。 2024年には、APIを通じたAIモデルの提供で38億ドルの売上を計上する見込みで、これはOpenAIが同様の事業から予想する18億ドルを上回る。また、開発者向けツール「Claude Code」は、7月の4億ドルから年間10億ドル規模の売上に近づいている。 戦略面では、アントロピックはB2B市場への進出を加速。マイクロソフトと提携し、Microsoft 365やCopilotに同社モデルを統合。さらに、セールスフォースとの提携を拡大し、デロイトやコグニザントの数十万人の従業員にAIアシスタント「Claude」を導入する予定だ。 モデル面では、コスト効率を高めた小型モデル「Claude Sonnet 4.5」と「Claude Haiku 4.5」を発表。企業のスケールでのAI導入を支援する。また、「Claude for Financial Services」や「Enterprise Search」の導入により、企業の内部システムをAIと連携可能にした。 資金調達面では、2023年9月に130億ドルを調達し、1700億ドルの評価額を達成。次回の資金調達では3000億~4000億ドルの評価を目指すと見られている。2028年のキャッシュフロー170億ドルは、利益とは異なるが、運営資金の流入が支出を上回ることを意味する。同社の総負債は25億ドルのクレジット施設と15億ドルの著作権訴訟の和解金を含む。 2024年には粗利益率が50%に達し、2028年には77%まで改善。昨年はマイナス94%だった。一方、主要競合のOpenAIは2027年に1000億ドルの売上を予想するが、2026年には140億ドルのキャッシュブーンを計上し、2029年までに1150億ドルに達する見通し。アントロピックは、収益化と持続可能性に注力する戦略を明確にしている。
