OpenClawの登場でAI需要急増、Nvidia GPU価格も上昇
2026年に入ってから、人工知能(AI)の需要が急増しており、その背景にはオープンソースの自律型AIシステム「OpenClaw」の登場が大きく影響している。AI開発者向けプラットフォーム「OpenRouter」のデータによると、2026年1月上旬のAIトークン処理量は6.4兆トークンだったが、2月9日までの週には13兆トークンにまで倍増。AIモデルはテキストを「トークン」という数値単位に分解して処理するため、この数字はAIの利用頻度を示す重要な指標。対象となるモデルにはGoogleのGemini、AnthropicのClaude、OpenAIのGPT、DeepSeekやMoonshot AIなどのオープンソースモデルが含まれる。 この急増の主因は、OpenClawの急速な普及にある。同システムは2025年11月にリリースされ、ユーザーのコード作成や業務自動化を支援する自律型エージェントを実現。開発者や企業がAIに複雑なタスクを任せられるようになり、結果としてAIの「推論(inference)」需要が爆発的に増加した。VCファーム「Lightspeed」のアナンド・アイヤー氏は、「単なるチャットボットから自律的な自動化へと進化したことが、OpenClawの急成長を引き起こした」と指摘。 この需要の高まりは、NvidiaのAI専用GPU「H100」のリース価格上昇にも表れている。2025年12月以降、価格は急回復。これはクラウド上でのAI推論負荷が増加している証左とされる。 さらに、ユーザー向けの「バイブコーディング」サービス(Lovable、Replit、Base44など)の利用者数も1月に前月比17%増と、2025年4月以来の最大の伸びを記録。これは、2025年末に登場した高性能な「フロンティアモデル」の進化が、実用性を高めた結果だ。 AIの持続可能性については議論があるが、アイヤー氏は「推論による収益が訓練コストを上回る形で成長している」とし、投資の正当性を示唆。AIは人間のように休むことがないため、24時間稼働してタスクを処理でき、業務効率を飛躍的に高める可能性を持つ。OpenClawの登場は、AIが単なる対話ツールから「実行主体」へと進化する転換点と位置づけられる。
