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ケンブリッジ大、AI設計の鳥インフルエンザワクチンが既存を上回る

英ケンブリッジ大学の研究チームとスピンオフ企業のDIOSynVaxは、人工知能(AI)を用いて設計した新型鳥インフルエンザワクチンが動物試験で広範な変異株に完全な防御効果を示し、各国政府が備蓄する既存ワクチンを上回ったと発表した。研究論文はCell Reports Medicineに掲載された。 チームは世界的なサーベイランスで集積された鳥インフルエンザウイルスの遺伝子配列をAIで解析し、多数の株に共通する特徴を持つスーパー抗原を設計した。これを動物に投与した結果、マウスとフェレットで複数の変異株に完全な防御効果が得られた。一方、WHOのパンデミック準備プログラムに基づく備蓄ワクチンでは、同じ条件下で生存率は約50%にとどまった。 同研究を主導したのはケンブリッジ大学獣医学部のウイルス人獣共通感染症学専門、Jonathan Heeney教授らだ。従来型ワクチンは流行後に分離された特定の株を対象に製造されるため、変異の速さに対処しきれない課題があった。AIによる設計は数千もの変異に対応し得る持続的な免疫を想定し、ウイルス進化を予測して先に備える点が特徴とされる。 鳥インフルエンザはRNAウイルスで変異が速く、渡り鳥などの移動で世界各地に広がる。近年はオーストラリアやニュージーランドでも検出され、哺乳類に感染適応すればヒトへの大規模流行リスクが高まる。研究チームは今回の成果を、政府のパンデミック対策を事後対応から事前備えへ転換する可能性を持つものと位置づけている。 今後はヒトでの臨床試験を進め、動物とヒトの双方で広く使えるワクチンを目指すとされる。同チームは既に広域型コロナワクチンの安全性試験結果や、鳥・豚インフルエンザへの防御効果も報告しており、ラッサ熱、マルブルグ熱、エボラ出血熱向けの単一ワクチンや、複数シーズンで効果が続く季節性インフルエンザワクチンの開発も進めている。

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