GPT-5をはじめとするAIモデルは、科学者にとってますます価値の高いツールとなっているが、多くの研究者が最先端AIの潜在能力について十分に認識していない。本稿では、数学、物理学、天文学、コンピュータ科学、生物学、材料科学の分野において、GPT-5が現在進行中の研究において新たな具体的な進展をもたらした短編ケーススタディを紹介する。これらの事例を通じて、著者たちはAIが研究をどのように加速したか、またどこで限界に達したかを明らかにしている。また、人間の専門家がどれほど時間の節約を実現できたか、そしてどこで依然として人的知見が不可欠であったかも示している。さらに、人間の著者たちがGPT-5とどのように協働したかを記録し、AIとの生産的な共同作業のモデルケースとして提示する。特に注目すべきは、本論文が数学分野で新たに4つの成果を報告している点であり、これらは著者らの慎重な検証を経て確立されたものである。このことから、GPT-5が人間の数学者が長年未解決のままであった問題を解決する手助けとなる可能性が示された。これらの貢献は規模としては限定的であるが、最先端AIの急速な進展を踏まえると、その意味は極めて深遠である。