BMSとマイクロソフト、AIで肺がん早期発見を加速する共同研究を開始
バイオメトリックス・マイヤーズ・スクイブ(BMS)は、マイクロソフトと連携し、肺がんの早期発見をAIで進める共同プロジェクトを発表した。この取り組みは、米国食品医薬品局(FDA)承認済みの放射線AIアルゴリズムを、マイクロソフトの「プレシジョン・イメージング・ネットワーク」(Microsoft for Healthcareの一部)を通じて導入することを柱とする。同ネットワークは米国80%以上の病院で利用されており、X線やCT画像の自動解析を可能にし、医師の業務負担を軽減。特に見過ごされがちな肺結節を発見する能力があり、早期の肺がん患者を迅速に特定し、適切な治療経路に導く支援を行う。 肺がんは米国でがん死の主要原因であり、年間約22万7000件の新規症例と12万5000人の死亡が報告されている。特に医療アクセスが限られた地域やマイノリティ層では、死亡率が高く、診断後のフォローアップが不十分なケースも少なくない。この協働プロジェクトでは、AIを活用したワークフローツールにより、肺結節の患者をケアプロセス全体で追跡し、治療の継続性を高める仕組みを構築する。 BMSのデジタルヘルス部門責任者アレクサンドラ・ゴンサルベス氏は、「マイクロソフトのスケーラブルなAI技術とBMSのがん治療の専門性を融合させ、非小細胞肺がん(NSCLC)の患者を迅速かつ正確に特定し、個別化治療へと導くAIワークフローを実現した」と語った。同氏は、この統合型プラットフォームが医療現場の効率化と患者の治療結果改善に貢献すると強調した。 本プロジェクトの重要な目標は、農村部や地域診療所など医療資源が限られる地域への早期検出のアクセス拡大。AIツールの導入により、限られたリソースの中でも質の高い診断が可能となり、健康格差の是正に貢献する。 マイクロソフトのヘルスケア部門最高戦略責任者ピーター・ダーラッチ氏は、「AIは患者が自覚する前から早期兆候を発見できる。これは患者と医療提供者にとっての明確なメリットであり、マイクロソフトの医療技術活用のビジョンと一致している」と述べた。 BMSは、健康格差の是正を企業戦略の根幹に据えており、本プロジェクトはその継続的な取り組みの一環として位置づけられている。
