深層学習で原子レベルの欠陥を自動検出 モリブデンディスルファイドの次世代電子デバイス応用に期待
中国科学院長春光機電研究所(CIOMP)の研究チームが主導した研究が、『Molecules』に掲載され、深層学習(Deep Learning)を活用して二次元材料であるジモリブデンディスルフィド(MoS₂)の原子スケール欠陥を自動検出する手法の実現を示した。MoS₂は次世代電子デバイスに期待される材料として注目されており、その性能は原子レベルの欠陥の有無に大きく左右される。従来の欠陥検出は、電子顕微鏡画像の手動解析に頼るため、時間と人的リソースが多大に必要だった。 今回の研究では、深層学習モデルを用いて、電子顕微鏡画像から欠陥を高精度で自動識別するアルゴリズムを開発。訓練データとして大量の標本画像を用い、モデルは欠陥の形状や分布パターンを学習し、人間の専門家と同等以上の検出精度を達成した。特に、微小な点欠陥や格子歪みといった難易度の高い欠陥の検出において、従来法よりも迅速かつ一貫性のある結果を実現した。 研究チームは、この技術が、2D材料の品質管理や新材料開発の加速に貢献すると期待している。今後、AIを活用した材料評価の標準化が進むことで、半導体や有機エレクトロニクス分野における産業応用がさらに広がると見込まれる。CIOMPは、次世代材料のスマート設計と検証を推進する基盤技術の構築を目指している。
