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人工知能設計の酵素、医薬合成を実証

このほど、米ワシントン大学タンパク質設計研究所とエヌビディアは、新タンパク質設計統合生成モデル「アールエフディーフォー・プロティナ」を開発した。同モデルは、ロゼッタフォールド拡散モデルとエヌビディアの複合設計モデルを統合し、タンパク質の配列、立体構造、相互作用する分子を同時に最適化する。計算設計の成功率は従来の五倍から十倍に向上し、候補生成速度も同様に改善した。難題にはより多くの計算資源を配分し、目的機能を持つ候補を効率的に絞り込める。モデルはオープンソースで公開され、医療や産業向けの新規タンパク質設計に活用できる。 二〇二四年ノーベル化学賞受賞者であるデビッド・ベイカー氏率いる同研究所の成果は、英マンチェスター大学マンチェスター生物工学研究所のアンソニー・グリーン教授らが医薬品合成に応用した。対象はエイチアイブイ感染予防薬レナカパビルで、低コストで持続的な原薬製造に重要なアミド結合形成反応を担う新酵素の設計を志向した。候補六十七種を実験検証した結果、四種で明確な活性を確認した。最良の酵素は立体障害の大きいアミンを望ましいアミド生成物へ七九パーセント変換し、必要な立体配置を選んで水との競合反応を抑えた。 今回の実証は、自然酵素の改変ではなく計算機上でゼロから設計した生体触媒が、医薬品合成の難反応を成立させ得ることを示した。グリーン教授は、高度な人工知能が医薬品や重要化学品向けの新型生体触媒を短期間で生み出せる可能性を示したと評価した。タンパク質設計の高速化と高精度化は、抗体、診断分子、産業用酵素、素材開発の初期段階を加速する見通しである。

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