Meta元幹部・PyTorch創始者、ミラ・ムラティのAIスタートアップに参画
MetaのAI研究リーダーとして知られるソウスィス・チントラ氏が、元OpenAICTOのミラ・ムラティが率いるスタートアップ「Thinking Machines Lab」に参画した。チントラ氏はPyTorchの共同創設者として、現代のAIインフラを支える上で最も影響力を持つ人物の一人。彼は11年間Metaに在籍し、PyTorchの開発と普及を牽引してきたが、先月Metaを退職。その後、自身のX(旧Twitter)アカウントで「思考機械のチームは非常に素晴らしい」と投稿し、同社での新役割を公式に表明した。 Thinking Machines Labは2月にムラティ氏がOpenAIを退職後、立ち上げたAI研究・製品開発ラボ。人間とAIの協働を軸に据え、MetaやOpenAI、Anthropic、学術界から優れた人材を次々と獲得。チントラ氏の加入は、同社の技術的信頼性をさらに高める大きな一歩となる。同社は当初の20億ドル(約3000億円)のシードラウンドを、100億ドル(約1兆5000億円)の評価額で調達。その後、ブルームバーグ報道によれば、500億ドル(約7兆5000億円)の評価額での資金調達交渉も進行中だ。 チントラ氏は退職に際し、PyTorchが「世界中の主要AI企業で本番利用され、MITからインドの地方校まで教育現場で教えられている」と振り返り、今後は「小さく、新しい、不快な挑戦」に取り組むと表明。PyTorchの基盤が安定したと判断し、自身の次のステップに進む決意を示した。 同社の初の製品「Tinker」は、大規模言語モデルの微調整を容易にするツールで、プリンストン大学やスタンフォード大学の研究者、および早期の企業顧客が既に利用している。一方で、共同創業者で元Meta研究者だったアンドリュー・トゥルロッホ氏が10月にMetaへ復帰したこともあり、人材の流動性が顕著だ。 Thinking Machines Labは、AIの未来を牽引する技術的・戦略的基盤を構築する動きを加速しており、チントラ氏の参画はその実現に大きな期待を寄せられている。
