Anthropic が SpaceX に月額 12.5 億ドルを支払う
スペースXは、人工知能開発企業 Anthropic に月額 12 億 5000 万ドルの計算リソース供給契約を 2029 年 5 月まで結ぶことを決定しました。この契約は、テネシー州にあるスペースXのデータセンター「Colossus」と「Colossus 2」で提供されるコンピューティング能力を使用するもので、契約期間中の総収益は 400 億ドル超と試算されています。Anthropic は 2024 年 5 月と 6 月のみを割引価格で利用でき、契約の解約はどちら側からも 90 日前に通知することで可能となっています。契約の詳細は、スペースXが提出した新規株公開(IPO)に関する書類(S-1)で明かされました。 この契約により、スペースXは未使用の計算能力を活用し収益を創出する一方、将来の自社のプロジェクトのために容量を再割り当てする柔軟性も確保しています。しかし、これらの高性能チップの調達には巨額の費用がかかり、同社の AI 事業関連の赤字は前年比 4 倍の 60 億ドル以上に膨れ上がりました。今年第 1 四半期の損失も 25 億ドル近くとなりました。これにより、スペースXは将来の資本支出として自社 GPU の製造計画を「S-1」に記載しており、これは市場支配的な NVIDIA への直接参入を意味します。 また、スペースXと Google は複雑な関係にあります。スターリンク衛星のデータセンター設置など提携関係を持ちつつも、Anthropic へのコンピューティング販売を通じて Google クラウドと競合しています。スペースXはさらに宇宙でのデータセンター建設を計画しており、Google が技術支援を検討しているとも報じられています。スペースXの IPO ドキュメントでは、AI インフラストラクチャー市場は需要と GPU レンタル価格に基づき 24 兆ドル規模に達すると予測されています。この契約は、宇宙企業であるスペースXが巨大なクラウドプロバイダーの一角として成長し、AI エコシステムにおいて中心的な役割を担うことを示す出来事となりました。
