マイクロソフトAIトップ、メタの高給競争に「追随しない」立场を表明
マイクロソフトAI部門のCEOであるマスターファ・スリーマン氏は、メタが提示する高額な報酬を真似するつもりがないと明言した。ブルームバーグ・ポッドキャストで行ったインタビューで、スリーマン氏は「メタがエンジニアに1億ドル、AI研究者に2.5億ドルの報奨金を提示しているが、そのような競争には加わらない」と語った。彼は、メタの戦略が個別的な人材の獲得に偏っており、チームとしての連携を重視する姿勢ではないと指摘。代わりに、マイクロソフトは「選択的」かつ「段階的」な採用を重視していると説明した。人材の文化適合性と専門性を重視し、不適切な候補者は早期に退職を促す方針を取っている。 シリコンバレーでは、AI分野の優秀な人材が数百万ドル単位の報酬で争奪されている。6月、メタはAI基盤企業Scale AIを143億ドルで買収し、そのCEOアレクサンドル・ワンを「 acquihire(人材買収)」したと広くみられている。グーグルもAIコードプラットフォームWindsurfのリーダー層を24億ドルで獲得。OpenAIのサム・アルバートンCEOは、メタが同社の従業員を1億ドルの報奨金で誘ったと明かしており、メタCTOのアンドリュー・ボスワースは、同社がその報酬を「同額でマッチ」したと認めた。 スリーマン氏は、AI分野の「人材のローテーション」は業界の常態であると指摘。先月、マイクロソフトのAI上級幹部アマール・サブラマニャがアップルに移籍した例を挙げ、法的に「ポーチ合意」は存在しないと強調。人材は自由に企業を移る権利があると述べた。一方で、マイクロソフトはDeepMindやOpenAIから複数の新規採用を実施しており、戦略的採用の継続を示している。スリーマン氏の姿勢は、報酬競争に陥らず、組織文化と持続可能な人材育成に注力する企業戦略の表れである。
