VCトップが若手起業家に20%の資金を投入——AI企業の15歳CEOが登場する時代の真実
ベンチャーキャピタルのケビン・ハーツ氏は、自身のファンドの約20%を10代の起業家に投資している。この傾向は、かつての「大学中退=起業」の文化が、今や若年層の間で標準的な選択肢となりつつあることから生じている。ハーツ氏は、特に「非常に頭が良く、学校に退屈している」10代の才能に注目しており、実際に15歳の若者たちがCTOを務めるスタートアップにも出資している。彼は、こうした若者たちが大学に通うよりも、自ら技術を学び、製品を構築するという道を選びたいと感じていると説明する。 この潮流は、スティーブ・ジョブズ、ビル・ゲイツ、マーク・ザッカーバーグといった歴史的起業家たちの影響を受けており、近年は「退学して起業する」ことが、若者たちの間で一般的なライフスタイルへと進化している。特に、コリー・レヴィ氏が運営する「Z Fellows」は、高校生を含む技術系起業家に1万ドルの無償資金を提供するプログラムとして注目されている。このプログラムは、Thielフェローシップと類似しているが、非営利ではなく、実際の起業支援に向けた積極的な運営が特徴だ。 ハーツ氏によれば、大学の費用高騰や教育現場の非効率さ、AIによる職務の自動化といった背景が、若者たちに「なぜ大学に行かずに起業しないのか」という問いを投げかけている。また、2026年頃には「1099」(フリーランス)の働き方が「W-2」(正社員)を上回る可能性があるとし、アメリカの個人主義が再び台頭していると分析している。 Y Combinatorもこの流れを意識し、在学中の学生が起業を支援するプログラムを導入。卒業後に参加を延期できる仕組みで、伝統的なカウンターカルチャーの姿勢を継続している。 ハーツ氏自身は、15歳の起業家に資金を提供する際、その人生が「普通の10代」を経験できない可能性を懸念しているが、同時に、その若さゆえの冒険心と情熱が起業の原動力になると評価している。彼のファンドでの10代起業家への投資比率は、2年前の約5%から、現在では20%にまで上昇している。これは、AI時代の技術革新が加速する中で、若者の起業意欲がさらに高まっている証左である。
