2025年、金融アプリ市場が急成長から持続可能な成長へ――AIとオープンバンキングが転換点に
2025年、グローバルな金融アプリ市場は急拡大から持続可能な成長へと転換している。広告測定・分析企業のAdjustが発表した『Finance App Insights Report: 2025 Edition』によると、2025年3四半期(Q3)に世界中の金融アプリインストール数は前年比11%増、セッション数は同16%増と、前年(2024年)の27%、24%増を上回る勢いを見せた。しかし、成長の質は変化しており、単なる拡大ではなく、信頼性と実質的な価値創出に基づく成熟した成長が求められている。 調整のマーケティングディレクター、Tiahn Wetzler氏は「金融サービスは信頼を基盤とする。アプリの成長も同様に、正確性、革新性、そして価値の源泉を理解することが持続可能な成長の鍵だ」と強調した。 特に注目すべきは、地域別の成長パターン。ハーフイヤー(H1)2025において、南米・ラテンアメリカ(ShareLATAM)がインストールとセッション共に前年比59%、70%増とトップを記録。欧州(インストール+35%、セッション+42%)、MENAT地域(インストール+42%、セッション+8%)も高い成長を維持。アジア太平洋(APAC)と北米ではインストール数がわずかに減少したものの、セッション数はそれぞれ+35%、+15%増とユーザーエンゲージメントの高まりが見られた。 ユーザーの定着率では、銀行アプリが突出。2023年から2025年H1にかけて、金融アプリ全体の1日後リテンション率は13.8%から12.5%に低下したが、銀行アプリは20.6%と最も高い水準を維持。日本(18.6%)、フランス(17.4%)、英国・アイルランド(17.2%)が地域別で最も高いリテンション率を記録した。 Wetzler氏は、「最も成果を出すチームは、複雑なデータを明確な意思決定に変える。知能型自動化と信頼性の高い測定を組み合わせ、すべての意思決定が測定可能な成果につながるようにする」と述べ、AdjustのAI搭載分析ツール「Adjust Growth Copilot」や、リアルタイム深層リンク技術「TrueLink」が、マーケターの意思決定スピードと精度を飛躍的に高めていると強調した。 金融アプリ市場の成熟期を迎えた今、信頼性と精度に基づくデータ駆動型マーケティングが、企業の長期的価値創出の鍵となる。
