AIデータセンター爆発的拡大、再生可能エネルギーはどれほど支えるか?
国際エネルギー機関(IEA)の報告によると、2024年には世界で5800億ドルがデータセンター建設に使われる見込みで、これは新規石油探査に費やされる400億ドルを上回る。この数字は、グローバル経済の構造的転換を示しており、特に生成AIの拡大が電力需要を急増させ、既に逼迫している電力網にさらなる負荷をかける可能性がある。しかし、その一方で、再生可能エネルギーの活用が大きなポジティブな転機にもなり得るとの見方が広がっている。 テッククリンチの「Equity」ポッドキャストで、キーステン・コロセック氏は、データセンターが再生可能エネルギーを採用する理由として、規制上のハードルの低さとコスト効率の高さを挙げた。特に太陽光パネルは、データセンターの周辺に設置しやすく、許可取得も比較的容易なため、企業にとって魅力的な選択肢となっている。これにより、再生可能エネルギー技術やデータセンター設計に特化したスタートアップにとって新たな機会が生まれる可能性がある。 また、米国が全体の半分以上の電力需要を占め、中国や欧州も重要な役割を果たすとされ、都市部や人口100万人程度の地域にデータセンターが集中する傾向がある。これにより、電力網への接続やインフラ整備の課題が顕在化しており、再生可能エネルギーの導入は「環境政策」ではなく「ビジネス上の必然」として進むと見られている。 特に注目されるのは、リードウッド・マテリアルズが新設した「リードウッド・エネルギー」事業部。EVバッテリーのリユースを活かしたマイクログリッドを構築し、AIデータセンター向けの電力供給を狙っている。このモデルが広がれば、夏季の電力需要ピーク時に発生する停電リスク(例:テキサス州のローリングブロウアウト)の緩和につながる可能性がある。 一方で、OpenAIが1.4兆ドル、Metaが6000億ドル、Anthropicが500億ドル規模のデータセンター計画を発表するなど、計画は非常に野心的。しかし、実際の建設率や資金調達の可視性には疑問が残る。OpenAIのCFOが「政府が融資を保証すべき」と発言した件は、政策支援の必要性を浮き彫りにした。今後、企業だけでなく政府の役割が重要となるだろう。
