OpenAIがAI開発ツールAlexのチームを買収、Codex部門に統合へ
OpenAIがAI開発ツール「Alex」の開発チームを買収した。Alexは、Appleの開発環境Xcode上でAIを活用できるツールとして知られ、Y Combinatorのアクセラレーターに参加した。その創業者であるダニエル・エドリシャン氏はX(旧Twitter)で、チームがOpenAIのCodex部門に参加すると発表。Codex部門はAIプログラミングエージェントの開発に注力している。 エドリシャン氏は、創業当初はXcodeにAI機能が存在しなかったと振り返り、「Xcode版Cursorの開発は非現実的だった」としながらも、iOSおよびmacOS開発分野で最も優れたAIプログラミング支援ツールを構築したと語った。この買収は、技術の「人材獲得」を目的とした戦略的動きとして注目されている。OpenAIは、今回だけでなく、11億ドルでプロダクトテストスタートアップ「Statsig」を買収するなど、同様の戦略を継続している。 今回の買収のタイミングは象徴的だ。Appleは今年初めにXcodeにChatGPTや他AIモデルの統合機能を直接搭載した。これにより、Alexのような外部ツールの必要性が低下した可能性がある。エドリシャン氏はその点について明言しなかったが、市場環境の変化がチームの選択に影響した可能性は否定できない。 Alexは10月以降の新規ダウンロードを停止するが、既存ユーザーへのサポートは継続。新機能の開発は行わないが、既存の機能維持は約束されている。開発チームは3名で構成されており、全員がOpenAIに移籍するかどうかは未定。 このように、AI開発ツール市場は大手企業の進出により急速に統合されつつある。小規模な専門チームは、大手の機能拡張によって競争力を失い、買収という形で技術と人材が集中する傾向が強まっている。一方で、Alexチームの参画は、将来的な高精度なAIプログラミング支援ツール、特にモバイル開発分野での進化を期待させる。しかし、独立系ツールの選択肢が減少するリスクも伴う。
