Google TVにGemini AIが登場、今すぐ利用可能に
Googleは2025年9月22日、AIアシスタント「Gemini」をGoogle TVに導入すると発表した。この新機能により、テレビを介して自然言語による自由な会話が可能となり、ユーザーは「Hey Google」と呼びかけたり、リモコンのマイクボタンを押すだけで、複数の質問を連続して行える。導入はTCLのQM9Kシリーズから始まり、2025年内にGoogle TVストリーマー、Walmart onn 4K Pro、および2025年モデルのHisense U7/U8/UX、TCL QM7K/QM8K/X11Kなどに順次拡大される。Google TVおよびAndroid TV OS搭載デバイスは世界で3億台以上がアクティブに利用されており、Geminiの導入によりそのユーザー層がさらに広がる見通し。 Geminiの主な特徴は、単なるコマンド応答ではなく、対話型のAIアシスタントとしての役割を果たすこと。例えば、家族で映画選びに迷った場合、「妻はコメディが好きだけど、私はドラマが好き。おすすめの映画を教えて」というような自然な要望を出せば、好みを反映したコンテンツを提案してくれる。また、シーズン途中のドラマを追いかけていない場合、「『アウトランダー』の前シーズンの内容を教えて」と尋ねれば、あらすじの要約を音声で提供。タイトルを忘れても、「最近話題の病院ドラマって何?」と説明するだけで、『ザ・ピット』など候補を提示する。 さらに、教育や生活の場面でも活用できる。子どもが宿題で「火山が噴火する理由を3年生に説明して」と依頼すれば、分かりやすい説明を提供。その後「火山の模型を作る方法を教えて」と続く質問にも応じ、YouTube動画との連携で視覚的な学びも可能。料理のアイデアも「1時間以内に作れるデザートを教えて」と尋ねれば、簡単なレシピを提案。学びや創造性をテレビの大画面で体験できる点が、Geminiの大きな強みだ。 Googleは、従来のGoogleアシスタントの機能(特定の番組を再生するなど)はそのまま維持されると強調。Geminiは既存機能を補完する形で導入される。また、同様のAI機能を提供する競合として、SamsungやLGも2025年モデルのスマートTVにマイクロソフトのCopilotを搭載すると発表しており、スマートTVにおけるAIアシスタントの競争が激化している。 この展開は、AIが家庭の中心であるテレビに深く統合されつつある象徴でもある。Google TVのVPであるShalini GovilPai氏は、「テレビは家族が集まる場。Geminiは、娯楽だけでなく学びや会話の場を広げる」と語り、AIが家庭のコミュニケーションツールとしての役割を果たす可能性を示している。今後、さらに多くの機能が追加される予定で、テレビの役割が単なる視聴機器から、知的・感情的な共感を生む「知的空間」へと進化している。
