Teslaの文書が語った「xAI」の意味、実は公式には認められていなかった
テスラが2025年9月5日に提出した代理権説明書(プロキシステートメント)で、イーロン・マスク氏が率いるAI企業「xAI」について、「eXploratory Artificial Intelligence(探求型人工知能)」の略であると記載したことが話題になっている。この記述は、同社がマスク氏に10年間の報酬計画を提示する際の文脈で登場し、彼が「SpaceX」「Neuralink」「xAI」という三つの高価値企業を立ち上げたと説明している。しかし、実際にはマスク氏やxAI自身が、同社名が「探求型人工知能」を意味すると公式に発表した記録は存在しない。 ビジネスインサイダーが調査したところ、xAIの公式ウェブサイト、証券関係の提出書類、ネバダ州の法人設立登記資料、連邦訴訟の関係文書、ニュースリリース、公的発表など、あらゆる公式情報源に「探求型人工知能」や「exploratory AI」という語は一切登場しなかった。同語はオンライン上でも極めてまれで、一部の学術論文や企業の「探求型AIプロジェクト」に関する発表でしか使われていない。また、SNS上での使用も限定的で、マスク氏のAIチャットボット「Grok」が2025年7月~8月に9回「exploratory AI」と投稿したが、これはxAIの正式名称としての使用ではなく、単なるトピックとしての言及にすぎない。 xAIは2023年3月にネバダ州で設立され、同年7月にマスク氏がライブ配信で発表。その後、彼のソーシャルメディア企業「X Corp.」と合併した。マスク氏は「xAIの目的は、宇宙を理解するという大目標を持つ優れた人工汎用知能(AGI)の構築」と語っている。このように、同社名の由来は「探求」ではなく、マスク氏が好む「X」という文字の連想に根ざしている可能性が高い。彼の関係企業にはSpaceX、Model X、子供の名前「X Æ A-12」、かつての企業名「X.com」など、「X」を多用する傾向が明確である。 結論として、テスラの文書に記載された「eXploratory AI」は、公式な定義ではなく、単なる説明の便宜上の表現である可能性が高い。xAIがその名前をどう解釈しているかは、公式に明言されていない。
