AI企業に電力コスト負担を求める白宮方針、マイクロソフトやグーグルらが先行して表明
米国ホワイトハウスは、AIデータセンターの電力需要増加が家庭用電気料金を押し上げている問題に対処するため、主要テック企業に電力コストを自ら負担するよう求めている。過去1年間で全国平均の電気料金は6%以上上昇し、これは2024年秋の選挙を控えた政治的リスクを伴う状況だ。ドナルド・トランプ大統領は先日の国情演説で、「大手テック企業は自らの電力需要を賄う義務がある」と明言。自社の工場内に発電所を建設することで、一般家庭の電気代が上がらないようすべきだと主張した。 この動きに対し、主要ハイパースケーラー企業はすでに自らの対応を表明している。1月11日、マイクロソフトは「データセンターの電力コストが住宅利用者に転嫁されないようする」との方針を発表。1月26日、OpenAIは「自らのエネルギー費用を負担し、家庭の電気料金が上がらないようにする」と明言。2月11日、Anthropicも同様の約束を表明。さらに、昨日前にはグーグルがミネソタ州のデータセンター向けに世界最大規模のバッテリー施設を建設すると発表した。 こうした約束の実態や、どのデータセンターがどの価格上昇に責任を持つのかを明確にする仕組みはまだ整っていない。ホワイトハウスはテッククランチの取材に対し、公式コメントを控えている。アリゾナ州の民主党上院議員マーク・ケリー氏はSNSで、「テック企業との手のひらの約束では不十分。電気料金の暴騰を防ぐ保証と、地域社会の意思決定権が不可欠だ」と批判した。 ホワイトハウスのタイラー・ロッドス報道官によると、来週、企業代表がホワイトハウスで正式に誓約書に署名する予定。アマゾン、グーグル、メタ、マイクロソフト、xAI、オラクル、OpenAIなどが参加予定とされているが、いずれも公式に確認はされていない。 なお、企業が自社発電所を建設しても、環境への影響や天然ガス、タービン、太陽光パネル、バッテリーなど供給チェーンへの負担は依然として懸念される。電力コストの自己負担は一時的な解決策にとどまり、長期的な持続可能性の確保にはより包括的な政策が求められている。
