ソニー、卓球ロボットが上位選手を破る
ソニーの AI 部門が開発した卓球ロボット「Ace」が、公式ルールに基づく国際卓球連盟(ITTF)の試合で世界トップクラスの実力を持つ人間選手と対戦し、勝利を収めたと報じられています。従来の卓球ロボットはアマチュア相手には勝てましたが、Ace はこれまでにないほど高速で複雑な打球に対応でき、プロ選手に時折勝利する能力を備えています。 卓球はボールの速度が極めて速く、回転による軌道の変化も激しいため、AI が物理的に人間と対戦するには、高速な処理と正確な身体制御が求められます。Ace はこの課題を解決するために、8 つの関節を備えた機械システムを構築しました。そのうち 2 つの関節はラケットの位置を、別の 2 つはラケットの向きを調整し、残りの 3 つが強力なショットを可能にしています。 また、Ace の運動機能を支えるのは、 court の周囲に設置された 9 台の従来のカメラによる高度なビジョンシステムです。これにより、ボールの 3 次元空間内での位置を正確に把握します。さらに、3 台の視線制御システムがボールの角速度と回転数を測定し、飛来経路を精密に計算することが可能になっています。 これらの性能と達成内容は、今日発行された科学雑誌「ネイチャー」に掲載された論文で明らかにされました。ソニーによると、2025 年 4 月に実施されたテストマッチでは、10 年以上の実績を持つエリート選手 5 名に対して 3 勝 2 敗の成績を収めました。さらに、ソニーは Ace がその後の 2025 年 12 月および直近の月にもプロ選手を破っていると述べています。これらの成果は、AI が将棋や碁のような頭脳ゲームだけでなく、瞬時の判断と身体能力が問われる物理的な対人スポーツにおいても、人間に匹敵する、あるいは凌駕する可能性を秘めていることを示しています。
