Thermo Fisher Scientificが欧州の未来型ラボイベントで新プラットフォームThermo Fisher Connectを発表
Thermo Fisher Scientificは、オランダ・アムステルダムで開催される「Lab of the Future Europe」にスポンサーとして参加し、同社の「Thermo Fisher™ Connect Platform」を基軸としたスマートラボの実現に向けた最新技術を発表した。このプラットフォームは、AIを活用したソフトウェアと連携された自動化システムを通じて、実験機器、データ、システムを統合的に管理し、ラボの生産性と研究の質を飛躍的に向上させる。特に、多くの研究施設が抱える「技術的負債」と「見えないITインフラの遅れ」の問題に直接対応し、デジタル化の段階を「単なるデータ化」から「知能的なプロセス統合」へと進化させる。 同社のデジタル科学および自動化ソリューション部門のバイスプレジデント・グローバルディレクター、マーク・フィッシュ氏は、「科学者の使命は、発見と理解、社会への影響を追求すること。我々は、繰り返しの作業から解放し、研究の本質に集中できる環境を提供したい」と語る。Thermo Fisher Connect Platformは、機器間のリアルタイムデータ連携、プロトコルの自動実行、予測保守機能を備え、ラボ全体の可視化と意思決定の迅速化を可能にする。 さらに、このイベントを機に、Thermo FisherはAIを活用したライフサイエンス研究支援の先駆けであるベンチサイ(BenchSci)と戦略的提携を発表。両社は、AIによる実験設計の最適化、論文データの自動解析、研究の再現性向上を目的とした新ツールを開発。これにより、研究者は文献から関連性の高い実験条件を迅速に抽出でき、R&Dプロセスのスピードと精度が飛躍的に向上する。 Thermo Fisher Scientificは、年間400億ドルを超える売上を誇る世界最大級の科学技術企業。Thermo Scientific、Invitrogen、Fisher Scientific、Patheon、PPDなどのブランドを通じて、医薬品開発、診断、環境分析、製造など幅広い分野でグローバルな支援を提供している。今回の展示では、参加者が実際にプラットフォームを体験できるデモブースを設置し、リアルタイムでの操作とデータ連携の実力を示した。 背景として、ライフサイエンス分野におけるデジタルトランスフォーメーションは、もはや「いつ」ではなく「どれだけ速く」実現できるかが焦点となっている。特に、新薬開発のサイクル短縮や、パンデミック対応の迅速化が求められる中、AIと自動化の統合は不可欠な基盤とされている。専門家からは、「Thermo Fisherのプラットフォームは、ラボの『情報の断片化』という課題を根本から解決する可能性を持つ」との評価が寄せられている。 この取り組みは、科学の未来を形作る重要な一歩であり、研究現場の生産性向上と、より速い科学的発見の実現に貢献する。
