カナダ政府とINOVAIT、AI活用医療技術のパイロット助成金17件を発表
カナダ政府とINOVAITは、モントリオールで開催されたSCALE AIの「ALL IN 2025」イベントにて、最新のパイロット基金助成金受給企業を発表した。INOVAITは、画像誘導療法(IGT)と人工知能(AI)の融合を推進するカナダのネットワークで、今回の助成プログラムは、AI、機械学習、ビッグデータ分析を活用した医療技術の革新を支援するものだ。17のプロジェクトが選定され、総額250万カナダドル以上の資金が提供された。これらのプロジェクトは、炎症性腸疾患向けの非侵襲的腸内超音波診断や脳卒中治療用マイクロアンギオスコープなど、幅広いIGT分野にわたる。 助成金は非希薄化型で、最大15万カナダドルを9~15か月間の研究開発に活用可能。参加企業らが連携する形で、BC州、アルバータ州、オンタリオ州、ケベック州、ニューファンドランド・ラブラドール州など全国の機関が参加。全体の資金規模は約800万カナダドルに達する。 そのうち、Reveal Surgicalが主導する「Sentry Neuro and Breast」プロジェクトは、ラマン分光法とAIを組み合わせ、脳と乳腺手術中に腫瘍の境界を数秒で検出する技術の開発を進めている。同プロジェクトは、ポリテクニク・モントリオール、マギル大学保健センター、Lumedlabとの連携のもと、プロトタイプの完成、50例の臨床試験、医療機関での導入準備を実施する予定だ。CEOのクリスチャン・ソヴァージュ氏は、「AIを活用した分子検出システムの臨床実用化を加速できる」と述べ、カナダ製の革新的な医療技術の実現に意欲を示した。 カナダ政府は、戦略的対応基金を通じてINOVAITの支援を継続。エバン・ソロモンAI・デジタル革新大臣は、「AIは医療の診断精度や治療ガイドラインの向上に大きく貢献し、患者のケアを革新する」と強調。メラン・ジョリー産業大臣は、政府がAIの医療応用を推進する中で、国内企業のイノベーションを支援していると述べた。また、マジョリー・ミシェル保健大臣も、AIが医師や看護師の業務負担を軽減し、患者との対話時間の確保につながると指摘した。 INOVAITは2020年にサンブルック研究研究所が設立し、カナダ政府の支援を受け、医療技術のイノベーションを推進している。助成対象企業一覧は公式サイトで公開されている。
