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AIモデル「LeafPoseNet」で小麦の葉角度を現場で高精度・高効率計測

中国科学院遺伝学・発生生物学研究所(IGDB)の姜泥(Jiang Ni)教授らの研究チームは、小麦の旗葉角度(FLANG)を現場で高精度に測定するためのコスト効率の高い新手法を提案した。この手法は、軽量な深層学習モデル「LeafPoseNet」を用いて、リアルタイムで自動的にFLANGを推定するもので、小麦育種における高スループット表型解析の課題を解決する画期的な成果である。 FLANGは植物の姿勢や光吸収効率、収量潜在能力に大きな影響を与える重要な形質であり、育種戦略において極めて重要である。しかし、従来の測定は手作業によるものが多く、時間と労力がかかる上に、主観的なばらつきが生じるため、高スループットな解析が困難だった。 研究チームは、旗葉の中心(Point L)、葉と茎の接合部(Point J)、茎の中心(Point S)の3点を検出するキーポイントベースの姿勢推定モデル「LeafPoseNet」を開発。このモデルにより、自動的にFLANGを計算可能となり、複雑な葉の形状や多様な現場環境でも高い精度でキーポイントを検出できる。性能評価では、平均絶対誤差(MAE)1.75°、均方根誤差(RMSE)2.17°、決定係数(R²)0.998と、最先端モデルを上回る精度を達成。さらに軽量な構造により、スマートフォンなどに搭載可能な高い計算効率を実現している。 研究チームは、221系統のパン用小麦を対象にLeafPoseNetを適用し、混合線形モデル(MLM)を用いた全ゲノム関連解析(GWAS)を実施。その結果、FLANGに関連する10個の数量形質遺伝子座(QTL)を同定。これにより、小麦のFLANGの遺伝的構造に関する新たな知見が得られた。 この成果は、『The Crop Journal』に掲載され、現場での高精度・高効率なFLANG測定ツールとして、育種の加速と遺伝解析の深化に貢献するものと期待されている。

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