グーグルがシンガポールの大学に人工知能研究資金を拠出
グーグルの社会貢献部門とグーグル ディープマインドはシンガポールで、大学の研究基盤と人材育成を強化する支援を拡大した。南洋理工大学では、ホー・テック・ファ教授による地域を統括する学術リーダーシップの下、人工知能科学能力基金助成として七十五万米ドルを提供し、東南アジア全域の恒久的な研究体制構築を後押しする。この助成は、持続的な研究インフラの整備、学内の研究推進人材の育成、倫理的な人工知能の枠組みの確立を通じ、地域の科学力の中長期的な向上を目指す。 さらに両組織は、シンガポールに置くインシアドのスライブラボに三百万米ドルの資金を出す。スライブラボは、急速な技術変化の中で人と組織がどのように繁栄し、社会の中で有意義な役割を果たせるかを世界的に探究する。教育、職場、地域社会が、人の技能形成、目的発見、信頼関係の構築をより良く支えられるかを調べ、人間中心の技術社会を設計することを目指す。 今回の資金支援は、個別の研究課題だけでなく、研究エコシステム全体を育てる動きの一環だ。シンガポールの大学では、神経変性疾患に関する知見の拡大、モデルの効率化、現地言語への対応、安全な研究基盤の整備など、人工知能を活用した科学的進展が進む。グーグルは、グーグルリサーチを統括するヨシ・マティアス氏のもとで、基礎機械学習や計算基盤、量子計算、科学、医療、気候、教育、文化・行動知能などの分野で研究を進めており、今回の支援は、大学内外で人工知能に取り組む教員、研究者、学生の活動を広範に支える位置付けにある。 短期的な技術導入にとどまらず、大学の研究体制と次世代の研究者人材の育成に資する支援として注目される。
