AIが法務・金融・コンサルの新人職を1~5年で削減か アンソニックCEOが警鐘
AnthropicのCEOであるダリオ・アモデイ氏は、AIの進化が法律、金融、コンサルティング業界の初級職を急速に削減すると警告している。BBCの「Radical」番組でアモル・ラジャン氏とのインタビューに応じ、1〜5年以内に、法律事務所の新人弁護士や事務職、金融・コンサルタントの初級職など、繰り返しはあるが個別性のある業務がAIによって代替されると指摘した。特に、文書レビューなど「反復的だが一例ごとに異なる」作業は、AIがすでに非常に高い精度で処理できると説明。現時点でAIの能力は「すでに非常に優れており、急速に進化している」と強調した。 アモデイ氏は、企業の経営陣の多くがAIを単なる作業補助ではなく、「人件費削減の手段」として見ていると明かした。多くのCEOが、AI導入によって従業員数を減らしたいと考えており、これは「コスト削減」のための戦略として実現されつつあると述べた。彼の予測は、未来の可能性ではなく、すでに進行中の事実に基づくものだと強調。企業がAIツールを実際に導入し、人手を減らす動きを進めているとの実態を踏まえている。 これはアモデイ氏が数か月前に発した警告の再確認でもある。5月には、AIが5年以内に初級事務職の50%を削減し、失業率が10〜20%に達する可能性があると予測。また、業界や政府がその影響を「甘く見せている」と批判した。さらに、3月にはAIが3〜6か月でソフトウェアコードの90%、1年以内にほぼすべてを生成できると予測。人間のエンジニアの役割は、設計の枠組みづくりにシフトすると述べた。 この警鐘に対し、業界内では意見が分かれている。Nvidiaのジェンセン・ハングCEOは「ほぼすべてに反対」として、AIは職を奪うのではなく変化させるべきだと反論。OpenAIのサム・アルバート氏も、社会が半数の職を失うことはないとし、新たな価値を生む仕事が生まれると述べた。一方、Salesforceのマルク・ベニオフCEOは現時点では大規模な職業消失の兆しは見られないとして慎重な姿勢を示す一方、フォードのジム・ファーリーCEOは、米国の白-collar労働者の半数がAIによって置き換えられる可能性があると予測。AIによる労働市場の変化は、今まさに始まっている。
