アンソロピック上場、アマゾンがベンチャーキャピタルの利益を上回る
人工知能企業アントロピックの株式公開では、メンロ・ベンチャーズやセコイア・キャピタルなど複数のベンチャー投資家が巨額のリターンを得る見通し。ただ上場申請書では、主要株主表に載る5%超の持株をこれらの投資家が保有していない。非公開評価額が9650億ドルに達するため、1%の価値は約100億ドルに相当し、メンロの約140億ドルの評価も約1.5%にとどまる。 最大の受益者はアマゾンとみられる。アマゾンは2023年から累計約180億ドルを投資し、62億ドル分の転換社債を保有する。これは同社の負債全体に相当する。この社債は6月末時点で979億ドルと評価され、最大18億4000万株に転換できるが、部分希薄化後の株式数の12%までという上限がある。アントロピック側は、社債の公正価値上昇に伴う非現金費用として724億ドルを2026年上半期決算に計上した。アマゾンはさらに、今後10年間で最低1100億ドルを自社のクラウドサービスに支出する契約も確保している。 グーグルも、過去には約14%を保有していたとされるが、後続の大型調達で約5.6%程度に薄化したと推定される。4月には100億ドルを追加投資し、2033年まで最低1140億ドルのクラウド契約を結んだ。上場申請書は、クラウドを提供する大手が競合の人工知能モデル開発も進めており、アントロピックと事業上の利害が一致しない可能性を投資家に注意喚起している。
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