AI時代に求められる真の強みとは?マイクロソフトCEOが語る「共感力」の重要性
マイクロソフトのサティア・ナデラCEOは、AI時代において共感力(EQ)が職場の「スーパーパワー」になると強調した。AIが技術的タスクを担う中で、単なる知能(IQ)だけでは不十分だとし、「IQだけを持ちながらEQがなければ、それは無駄なIQにすぎない」と語った。この発言は、 Axel Springer CEOのマティアス・ドーフナー氏との対談で、11月29日に配信された「MD Meets」ポッドキャストで行われた。 ナデラCEOは、AIが高度化する今、人間の社会的知性や共感力がますます重要になると指摘。これまで「ソフトスキル」として扱われがちな共感力は、実際にはビジネスの根幹を支える重要な能力であると明言した。また、2024年早々から本格的に社員のオフィス復帰を進める理由についても触れ、「AI時代だからこそ、人間同士の協働の価値を再認識する必要がある」と説明。オフィスは「最良のコラボレーションツール」と位置づけながらも、リモート勤務の柔軟性を尊重する姿勢を示した。 この背景には、AI競争を加速するための人事戦略の見直しも含まれる。ナデラCEOは、AI分野での競争力を高めるべく、リーダーシップチームの再編を実施。また、クラウド戦略の成功に貢献したロルフ・ハーマス氏をAI経済に関する特別顧問に任命した。同社は「スーパーアイテルジェンスチーム」を結成し、人間を上回る多様な複雑なタスクを処理できる人工一般知能(AGI)の実現を目指している。 一方、マイクロソフトは今年、業務効率化のため数千人を削減。同社スポークスパーソンは、主な理由は「パフォーマンス」ではなく、組織のスリム化にあると説明した。こうした中、業界全体でAIに技術的作業を任せつつ、問題解決力、創造性、感情知能といった「ソフトスキル」の価値が高まっている。ナデラCEOの提言は、AIと人間の関係性を再定義する重要な指針となっている。
