Appleの新たなCEOターナス、AI戦略の再構築を迫られる
アップルはティム・クック氏の 15 年にわたるCEO 任期を終了し、 hardware 部門の長であるジョン・テルナス氏が 9 月 1 日に後任を務めることを発表した。これにより、アップルはスティーブ・ジョブズ氏死後の 2011 年以来となる新たな経営陣の時代を迎える。テルナス氏の就任は、人工知能(AI)戦略の強化という重要な課題に直面するタイミングと重なっている。アップルは 4 兆ドル超の時価総額を維持しているものの、AI ビームの中心から距離を置き、マイクロソフトやグーグル、メタなどが巨額の設備投資を続ける中で、投資家からは明確な戦略への要求が高まっている。 現在のアップルの AI 戦略は、大規模な資本支出を避けつつ、他社との連携やオンデバイス処理を重視するものだ。基礎的な AI モデルの開発には踏み切らず、グーグルの Gemini や OpenAI の ChatGPT などを採用している。2024 年に発表された「Apple Intelligence」は画像生成や要約機能などを提供しているが、ユーザーの反応は依然として混合しており、iPhone での主要 AI アプリは他社製が優勢だ。テルナス氏は 2017 年からの AI 対応チップの開発実績を活かし、今後は高性能なオンデバイスでの処理を強化する方針である。 Notre Dame 大学の教授は、ハードウェアリーダーであるテルナス氏の選任は、アップルが AI の未来を統合されたデバイス上で実現できると信じていることを示唆しているとしている。 一方で、テルナス氏はサービス分野における AI の推進も課題とする。アップルはサブスクリプションや決済サービスなどで収益を得ており、AI 生成サービスの利用からも収益化を図る可能性がある。しかし、競合他社が広告収入のためにデータ活用を進める中、アップルがプライバシー重視の姿勢を維持しつつ、どこまでパーソナライズを推進するかというバランスが問われる。市場は、スマートグラスやウェアラブル、折りたたみスマホなど、AI を搭載した新ハードウェアの登場を待っている。アナリストは、iPhone の次となる成長の兆しが見えない状況で、アップルが再びイノベーションの源に戻る必要があると指摘している。9 月に発表される直近の業績報告では、売上高の大幅増が確認されているが、テルナス氏への今後の期待が高まる中、AI 戦略が投資家の重要な関心事となるだろう。
