企業が本格的にAIに巨額投資へ 90%が2026年向け予算拡大を表明
企業がようやくAIに本格的に投資を開始し、規模も拡大している。RBCキャピタルのIT責任者(CIO)を対象とした調査によると、90%の企業が2026年にAI関連の支出を増やす計画を立てており、AIへの投資が実質的な予算枠として定着しつつあることが明らかになった。対象は年間売上2億5000万ドルから250億ドル以上の企業で、117名のIT幹部が回答した。 調査結果によると、生成AIや大規模言語モデル(LLM)向けの専用予算を新設する企業は前年比5ポイント増の90%に上り、AIが単なる代替技術ではなく、企業のIT支出に「追加的」に組み込まれていることを示している。また、実際にAIを本番環境で運用している企業は60%に達し、前年比21ポイントの大幅な増加。さらに32%は6か月以内に本番導入を予定している。この動向は、長きにわたり「実際の支出に移らないのでは」との懸念が広がっていた投資のジレンマが、ようやく解消されつつある証拠だ。 CIOたちは、AIを次期のソフトウェア支出の最優先分野と位置づけ、セキュリティやITサービス管理を上回っている。開示された自由記述欄では、AI投資の中心に「インフラ強化」と「業務自動化」が並び、戦略的価値の高まりがうかがえる。76%のCIOが、AIの活用目的を「コスト削減」と「収益創出」の両面に据え、実用的・経済的価値の追求が進んでいる。 データプライバシーなどの懸念は依然として存在するが、それ以上にAIがIT予算の拡大を牽引する要因となっている。企業はAIを単なる試験段階の技術ではなく、競争力の根幹を成す戦略的資産と認識し、2026年への投資本格化が進んでいる。
