OpenAI、スターゲートデータセンター建設に向け10か月間で200カ所以上を調査
元メタの幹部である Keith Heyde氏が、OpenAIの次世代AIデータセンター「スターゲート」の全国的立地選定を10か月にわたり指揮している。Heyde氏は2024年秋、メタを退職し、36歳でOpenAIのインフラ責任者に就任。彼の任務は、CEOのサム・アルトマンが描く膨大な計算能力の実現を、物理的なデータセンターとして具現化することだ。2024年12月には、妻と過ごすはずのクリスマスを、アメリカ各地の候補地を巡る視察に費やした。「家族は喜んでくれた、と自信を持って言える」と語るほど、日々は過酷なスケジュールが続き、2025年に入ってからは、約800の応募企業から選ばれた20カ所が進捗の最終段階にある。 スターゲート計画の中心は、大規模なGPU集積施設を建設するための土地確保。Power供給の速さ、拡張可能性、地元コミュニティとの連携が最も重要な評価基準。Heyde氏は「完璧な土地はほとんど埋まっている。しかし、目標は『完璧』ではなく、『強力な電力供給計画』だった」と語る。100件以上の現場視察を経て、新規建設と既存施設のリノベーションの両方を検討。柔軟性が鍵となる。 競争は激化している。メタはルイジアナ州に100億ドル規模のデータセンターを建設中。アマゾンとアントロピックがインディアナ州で1,200エーカーのAIキャンパス計画を進め、各州は税制優遇や規制緩和でAI拠点誘致に動いている。OpenAIはまだ10年しか経っていないが、マイクロソフトやソフトバンク、ナビデックなどから巨額の資金調達を実現し、5000億ドルの評価額を記録。自前でテキサス州アビリエニーに太陽光発電を活用した自社施設を稼働させ、インフラの自社開発を戦略的根幹に据える。 Heyde氏は、人工一般知能(AGI)を目指す段階では、従来の枠組みを超えた規模とスピードが必要だと強調。「数値は困難だが、可能だ」と語る。20カ所の候補地は第一段階。将来的にはギガワット級から巨大キャンパスへと拡大する計画。地元との関係構築も重視し、「最初のインフラ投資者として地域に貢献する」という物語を重視する。現実の課題は多いが、OpenAIは自らのインフラを築くことで、技術の主導権を握ろうとしている。
