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AIデータセンターの電力需要、実態は不明――米電力会社が見通しの難しさを訴え

米国の電力会社が、人工知能(AI)データセンターの電力需要が実際どれほど増えるかをめぐり、大きな悩みを抱えている。AIブームに伴う巨大なデータセンター建設計画が相次ぎ、一部の地域では「都市規模の電力消費」が予想される一方で、実際の需要は不透明なままである。連邦エネルギー規制委員会(FERC)の前委員長、ウィリー・フィリップス氏は、「すべての予測が現実になるとは限らない。一部の地域はすでに見通しを下方修正している」と指摘。AI企業が複数の電力会社に同じ規模のプロジェクトを同時に提案する「データセンターの買い物」が広がり、電力会社が正確な需要予測を立てにくくなっている。 GridUnityのブライアン・フィッツシモンズCEOは、「同じ規模のプロジェクトが全国の異なる地域で同じように申請されている」と述べ、電力網のつなぎ込み状況を可視化するソフトウェアの活用が不可欠だと強調。電力需要の予測誤差がわずか数パーセントでも、投資額や消費者負担に数十億ドルの影響が出るとして、FERCのダビデ・ロスナー委員長は「正確なエネルギー需要予測なしでは、送電網や発電設備の効率的計画は不可能」と警告した。 一方、コンステレーション・エナジーのジョー・ドミンゲスCEOは「需要が過大評価されている。ブレーキをかける必要がある」と懸念を示し、50メガワットが大型だった時代から、1ギガワット規模のデータセンターが当たり前になっていると説明。エネルギーコンサルタント会社「Grid Strategies」は2030年までに120ギガワットの追加需要が見込まれ、そのうち60ギガワットがデータセンターによるものと予想。これはイタリアの2024年ピーク需要に相当する規模だ。 しかし、需要の実現可能性に疑問を呈する声も。電力会社は、実際の契約や投資計画が明確でなければ、過剰なインフラ投資を避ける必要がある。2023年には1780億ドル、2029年までに1兆1000億ドル規模のグリッド投資が見込まれており、供給チェーンの問題やインフレの影響で、過剰建設は避けられるとの見方もある。 再生可能エネルギーは、太陽光や蓄電池を含め、現在の接続待ちプロジェクトの90%以上を占め、導入速度が最も速い。一方、トランプ政権のエネルギー政策は再生可能エネルギーを否定し、石炭・天然ガス・原子力に偏るため、新規発電設備の確保に不確実性が残る。 最終的に、電力会社は「電力が確保できないなら、データセンターの接続を断る」と明言。AI企業は、自社敷地内で発電する「メーター後方」方式を検討。NVIDIAのジェンセン・ハードCEOは「データセンターの自前発電は、グリッド接続より速く進むべきだ」と語り、新たな電力戦略の方向性を示している。

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