マイクロソフトとオープンAI、主な対立解消で資金調達制限解除
マイクロソフトとオープンAIは、長年の主な対立を解決し、同社の資金調達制限を解除した。この合意は、マイクロソフトの第3四半期決算発表の直前、2024年10月15日に発表された。合意により、2019年に締結された元の契約で課されていた、外部投資家からの資金調達制限が解除され、オープンAIは今後、自社の非営利組織から営利法人への再編を加速できるようになった。 当初、オープンAIは非営利組織として設立されたが、2023年末のサム・アルトマンCEOの一時的罷免をきっかけに、新たな営利法人「オープンAIグループPBC」を設立。これにより、企業としての運営が可能になった。しかし、元のマイクロソフトとの契約では、外部資金調達やクラウド契約の自由度が制限されており、ChatGPTの利用者数が約8億人を突破し、大規模データセンターの建設計画(10年間で5000億ドル規模)を進める上で大きな障壁となっていた。 今回の合意で、この制限が解消され、非営利組織が営利法人を監督しつつ、人工一般知能(AGI)到達までの重要な資源獲得に向けた道筋が明確になった。ブレット・テイラー氏(オープンAI取締役会議長)はブログで、「企業構造が簡素化され、AGI到達までの主要な資源へのアクセスが可能になった」と述べた。 アルトマンCEOは、新構造において株式を取得せず、年俸7万6000ドルのまま。同社は今後、上場の予定も公表していない。マイクロソフトは27%の持株を維持し、2032年までAIモデルや製品に関する一定の権利を保有する。 この合意を受けて、マイクロソフト株は発表後、約2%上昇。同社のサティア・ナデラCEOは「AIは長期的な価値創出の核となる。私は長期的なリターンに注力している」と語り、両社の協力関係が「平時」の状態に戻ったと評価した。
