AI搭載乳腺がんスクリーニングが21.6%の検出率向上を実現——大規模実世界研究で効果と公平性を証明
米国で実施された最大規模のリアルワールド研究である「ASSURE研究」が、DeepHealth社のAI駆動型乳がんスクリーニングワークフローの有効性を実証した。この研究は、RadNet社(NASDAQ: RDNT)とその完全子会社であるDeepHealthが共同で実施し、Nature Healthに掲載された。対象はカリフォルニア、デラウェア、メリーランド、ニューヨークの109の地域医療施設から集めた57万9000人以上の女性の3Dマンモグラフィ画像。従来の3Dマンモグラフィと比較し、DeepHealthのFDA認可済みAIソフトウェアとAI支援サガードレビュー(高懸念ケースを専門医が再評価)を組み合わせた新プロトコルを導入した結果、がん発見率が21.6%向上した。また、米国放射線学会(ACR)のリコール率ガイドラインを維持しつつ、陽性予測値(PPV)は15%向上した。 特に注目すべきは、人種・民族・乳房密度の違いに関わらず、効果が一貫して得られた点。黒人女性(15万人以上)は米国で乳がんの死亡率が40%高いとされ、本研究でAIワークフローがその格差を是正する可能性を示した。また、乳房が濃い女性(診断が困難な群)では、がん発見率が22.7%も上昇。AIは、人間の放射線科医が見落としがちな微小な病変を検出する力を持つ。 研究の特徴は、大学病院ではなく、一般の地域医療機関で実施された点。AIの導入は全員に無料で提供され、選択バイアスを回避。これにより、AIが「専門医レベルの診断」を広く提供可能であることが示された。RadNetは2023年から全国の拠点で「Enhanced Breast Cancer Detection(EBCD)」プログラムを展開しており、DeepHealthのBreast SuiteとAIOSプラットフォームを基盤に、早期発見と診断の質の向上を実現している。 本研究は、AIが医療の公平性とアクセスを高める可能性を裏付ける画期的な成果であり、特に乳がんスクリーニング分野でのAIの役割を再定義するものと評価されている。
