AIバブル論に警告 Cato NetworksCEOが「現実離れした評価」を指摘
Cato NetworksのCEOであるShlomo Kramer氏が、現在のAIブームは「バブル」に陥っていると指摘した。同社は企業のデジタル変革とAI導入を支えるセキュリティソリューションを提供する企業で、Kramer氏は「AIの価値と実態の間に大きな乖離が生じており、この状態はいずれ崩壊する」と警鐘を鳴らした。 彼は、AI分野への過剰な投資と早期の利益拡大が、市場価格を支えている一方で、実際の生産性や成果には見合っていないと分析。AIの進化速度は、現在の期待ほど速くはなく、将来的には「はるかに遅いペース」で進展すると見ている。Kramer氏は、自らが知る企業の各部門をAIで評価した結果、「まだ到達していない」と結論づけた。たとえばカスタマーサポート分野では、AIが初回対応の一部を担う可能性はあるが、コストの主要な部分はそれではないため、代替は現実的ではないと説明した。 また、エンジニアリング分野においても、AIの影響は「限定的」で、効率向上は部分的だが、人間のエンジニアを置き換える段階には至っていないと強調。企業がAI導入を理由にエンジニアの削減を進めていると発表しても、実際には「AIを口実にした建前」にすぎないと断言。実際に、Cloudflareなど多くの企業はAIブームの中でもエンジニアの採用を継続、一部ではインターンシッププログラムの拡大も見られる。 Kramer氏は、AIの潜在力は否定しないが、現状の過熱は持続不可能だと指摘。同様の懸念は、Nvidia CEOの「AIバブルは存在しない」との主張や、MetaのMark Zuckerberg氏の「AIに投資しすぎているリスクより、足りていないリスクが大きい」との意見と対照的だ。OpenAIのSam Altman氏も、投資家がAIに「過剰に期待している」と述べており、AIの現実と期待のズレは、業界全体の共通課題となっている。
