OpenAI、ChatGPTに広告テストを開始へユーザーにターゲット広告を提供する方針
OpenAIが、ChatGPTに広告を導入するテストを開始すると発表した。同社は2024年6月に、米国での無料版および新設の低価格サブスクリプション「ChatGPT Go」(月額8ドル)ユーザーを対象に、広告の実証実験を開始すると発表した。高額な有料プラン(Pro、Plus、Business、Enterprise)は広告を含まない。広告は会話の下部に表示され、ユーザーの会話内容に基づいてターゲティングされる。たとえば、メキシコ料理のレシピを尋ねたユーザーには、関連する調味料の広告が表示される。ユーザーは広告を非表示にしたり、表示理由の説明を確認したり、パーソナライズをオフにすることで、広告のターゲティングを回避できる。また、18歳未満のユーザーには広告が表示されない。 OpenAIは、広告がAIの回答に影響を与えない「回答の独立性」を確保すると強調。ユーザーの会話内容や個人データは広告配信企業に提供しないと明言している。同社は、広告導入の目的を「すべての人々に知能の恩恵を届ける」ことと位置づけ、AGI(汎用人工知能)の開発に向けた使命の支援だと説明している。この戦略により、無料利用者を維持しつつ、収益の多様化を図る。無料版やGo版の利用者が広告に不満を感じれば、高額プランへの移行が促進される可能性もある。 同社は2022年にChatGPTをリリース以来、評価額が5000億ドルに達する一方で、依然として黒字化していない。広告収入は、技術開発や運用コストの支援に役立つと見込まれる。S&P Global Visible Alphaの研究責任者、メラニー・オットー氏は、広告による新たな収入源が、同社の持続可能性を高める可能性があると指摘。一方で、CEOのサム・アルトマン氏は過去に広告を「最後の手段」と表現しており、収益の中心とは考えていないと述べている。広告の拡大時期やパートナー企業の詳細は未発表だが、初期のユーザー反応や品質評価を踏まえて判断するとしている。 この動きは、AI企業が収益モデルを模索する中での重要な一歩とされる。無料サービスの持続可能性を確保しつつ、ユーザー体験を損なわないバランスを取ることが鍵となる。今後の展開に注目が集まる。
